黒いナポレオンと黒いヒトラー

人類史は未だに白色系人種が中心になっているのだと思われる節があります。
やはり、大航海時代から近代にかけて、世界各地に良い悪いを含めて影響を与えてきたのが西欧人であるので仕方ないことだとは思います。
世界史をいろいろ調べていると黒色系人種の歴史上の人物を「黒い〇〇」と例えられているのを見つけました。

見つけたのは黒いナポレオンと黒いヒトラーでした。

黒いナポレオン

ハイチ革命の指導者「トゥーサン・ルーヴェルチュール」

祖父の代まで西アフリカの王国の首長の家柄だったが、フランス王国の植民地となり、フランス植民地であるカリブ海のサン＝ドマング（現在のハイチ）に奴隷として連れてこられた一族でした。
　フランス本国でフランス革命が勃発し、植民地サン＝ドマングにも自由・平等・博愛の思想が入り込んでくると、黒人奴隷たちにも「人権宣言」の思想が芽生えはじめて植民農場の支配者層に反乱を起こします。
その黒人たちの指導者の一人がトゥーサン・ルーヴェルチュールです。

フランス革命戦争の余波で反フランスのスペインやイギリスがサン＝ドマングを侵攻します。
パリのフランス革命政府は、この事態を打開するために、黒人部隊がイギリス、スペイン軍を打ち破ったら奴隷解放を認めることを伝えます。
当初スペインが奴隷解放を約束していたため、トゥーサンはスペインに同調していましたが、奴隷解放を認められないため、フランス革命政府に味方することになりました。
トゥーサン・ルーヴェルチュールはイギリス、スペイン軍を撃破し黒人の指導者として尊敬を集めました。

　革命に成功したフランス皇帝ナポレオンは、トゥーサン・ルーヴェルチュールを認め奴隷制度の廃止は認めましたが植民地サン＝ドマングの利権が、完全に失われることには反対だったようで、義弟シャルル・ルクレールを派遣してトゥーサン・ルーヴェルチュールを捕らえてしまいます。

パリに連行されたトゥーサン・ルーヴェルチュールは拷問などの末、肺炎で亡くなってしまいました。

その後、トゥーサン・ルーヴェルチュールの遺志を継いだ黒人指導者によってハイチは、黒人奴隷が初めて革命に成功した国家になったといいます。

黒いヒトラー

アフリカで最も血にまみれた独裁者「イディ・アミン」

イギリス植民地軍の王立アフリカ小銃隊に炊事係であったアミンは、並外れた体格を活かして軍に所属しながらアフリカのボクシングのヘビー級チャンピオンとなり活躍しました。
1953年ウガンダがイギリスから独立後にウガンダ政治家オボテに協力して初代大統領ムテカ２世を排除する。
その後、クーデターを決行しオボテから政権を奪い独裁者となる。

オボテ支持派の人間を弾圧したり、インド・パキスタン系のウガンダ在住のアジア人が国外へ追放したり、国民の30万人を虐殺したことでその悪行から「アフリカでもっとも血にまみれた独裁者」と呼ばれた。
　政敵の人肉を食べたという噂で「人食い大統領」という異名が付いた。
その話題性で一時期、アントニオ猪木の異種格闘技戦の対戦相手としてアミンが話題になったが、実現はしなかったという。
しかしアミン大統領は、菜食主義者であったという・・・。

「THE LAST KING OF SCOTLAND」　という映画で　スコットランドの医師がアミンが独裁者になった時代のウガンダに着任したことから物語が始まりアミン大統領の政治が垣間見れる映画になっています。

他にも黒い〇〇などと例えられている人物を見つけたら気になると思うので調べてみようと思います（ｗ）